第12章―仮面一座―

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僕は馬車を出た。 日はもう沈み、辺りは真っ暗だ。 建物から漏れる光が街をかすかに照らしていた。 僕の肩をトントンと誰かが叩いた。 僕は後ろを向く。 「君は……確かミイス……?」 後ろにいた少女が頷いた。 「僕に何か用かな?」 「あの……」 「ん?」 「夜……今日……気を……つけて……」 ミイスは僕の顔を見る。 「気をつけてって……」 「貴方は……私達に……巻き……込まれ……る……とても、危険……」 「どういう意味だ?」 ミイスそれだけ言うと、僕の問いには答えずに黙り込んだ。 そして背中を僕に向け馬車へと戻っていく。 「ちょっ……待ってよ!」 ミイスは一瞬立ち止まるが振り向くことは無く、馬車の中へ入っていった。 「一体何だったんだ?」 僕はミイスの言葉に疑問を抱きながら宿へと向かった。
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