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ベルフォートは森の中をどんどん進む。
進んで行くと横目で敵の姿が確認出来た。
敵は百程度かな……そのうち黒衣を纏ったものが十人ほど……。
あとは黒い鎧を着た剣士達だった。
街の外で、街の人間と戦っている。
状況は圧倒的に街の人間のほうが不利だ。
守りきれずに、黒の鎧の男達が
街へと侵入していっている。
バタバタと人の体が倒れていく。
黒剣士達はどんどん街へ入って行っている。
街のあちこちでは炎があがっていた。
僕はそんな光景を見ながら、黙ってベルフォートの後をついていく。
ベルフォートは敵のそばの木の陰に隠れた。
僕は隣に隠れている。
後ろにいる黒衣の人間は、何やら円形に記号が沢山書かれた図形を描いている。
黒騎士達はまるで機械のように人を殺していく。
街は建物が炎上している。
暗い中で、街だけが赤く輝いていた。
「これからどうするんだ?」
僕はベルフォートに聞いた。
ベルフォートは黒騎士達を見ている。
「ベルフォート?」
「うるさいな。集中出来ないだろ。フェイアには後で指示するから少し黙って」
僕はベルフォートの言うとおりに静かにした。
ベルフォートの額からは汗が流れる。
僕が街を見ていると、街の上空に黒い雲が集まっていく。
ベルフォートの視線は雲へと移る。
そして手をかざした。
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