第13章―戦い―

8/11
前へ
/386ページ
次へ
図形は召喚陣だったのか。 話にしか聞いたことがないものが目の前に描かれ、召喚している。 召喚されてきたのはとても危険といわれているもの……。 ファーが手を出してはいけないといっていた闇の世界の生き物……。 悪魔だった……。 背中から生える翼は巨大で、広げると三メートルにはなるだろうか。 体は大人の男性と同じくらい。 肌は褐色で、目は黒く光を宿していないため虚ろだ。 悪魔は翼を広げ、黒衣の人間達の指示を待っている。 一人が悪魔に何かを言った。 悪魔は大きく羽ばたくとその場から飛び立ち、街へと向かっていく。 すると街の方から巨大な何かが飛び出した。 召喚された悪魔よりも数倍はでかい。 巨大な何かは……ドラゴンだった。 ドラゴンは口を開けると、向かってきた悪魔を食べる。 口をもごもごと動かし、そして飲み込んだ。 黒衣の人間達が呆気にとられている。 僕は街から歩いてくる人影を目にした。 あの黒のローブに金の刺繍……あれは……。
/386ページ

最初のコメントを投稿しよう!

352人が本棚に入れています
本棚に追加