第13章―戦い―

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「お前さん、名前は?」 「ファリスト」 ギルガは右手をファーの前に出した。 「……助けてくれて感謝する、ファリスト」 「気にしなくていい」 ファリストは差し出された手を戸惑いながらも握り返す。 僕とベルフォートは訳の分からないまま顔を合わせ、二人を見つめた。 「さて、これから説明することが沢山ありそうだし、まだ残党を片付け終わってない。レグアノ、ありがとう」 ファーはドラゴンを撫でながら言った。 「ファリストのためならこのくらい朝飯前だ。いつでも呼びな」 ドラゴンはそう言うと、ボンッと音をたてて消えた。 「残党は俺の仲間が片付けているだろうよ。だから平気だ」 「仲間って、一座の人間達だね? そうか、彼らなら負けはしないだろうね。ならもう街は大丈夫か」 結局僕は何の助けにもならずに、街の謎の襲撃は終わった……。
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