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「メイス達は捨てられて寂しいとか……家族に会いたいとか思わないの?」
「家族の顔なんて知らないし、記憶に残ってさえもいない。それに会ったって……歓迎されることはないんだ。
オレ達にとっての家族は、仮面一座の全員だけだよ」
「そっか……」
僕はメイスと反対側に腰掛ける。
「特にベルフォートは家族からの扱いが酷かったらしいからさ。オレ達の中の誰よりも仮面一座を愛してるんだ」
だからベルフォートはあんなに嫌がっていたんだ……。
そりゃ嫌だよな……家族と離れるなんてさ……。
僕だって……嫌だったから。
ベルフォートを連れていくのが悪い気がしてくる。
「だけど……」
「ん……?」
「ギルガの言う通り……お前達といるほうが安全なんだよな。
ベルフォートは……オレ達より特別で強い力を持っているから、数倍狙われやすいし……」
「狙われやすい……? 特別?」
僕は後ろを向き、メイスに聞いた。
「お前知らないのか? まぁ……そのうち分かるさ。ベルフォートと一緒にいたら、な」
メイスは立ち上がる。
僕も一緒に立ち上がった。
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