第15章―旅路―

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「魔術師の殆どは僕のような力を欲しているんだ。特にあの街には沢山いるんだよ。なんせ魔術師ばかりなんだから……」 ベルフォートは空を見た。 夕日がベルフォートの顔を赤く照らす。 ベルフォートの表情は、とても切なく悲しい表情をしていた。 ベルフォートは僕の知らないところで沢山の苦労をしてきたんだな……。 そんなベルの顔を見ているとメイスの言葉が頭をよぎった。 「オレ達仮面一座の一員はみんな捨て子なんだよ。オレ達は特殊な力を持って生まれてきた」 メイスも悲しそうな顔をしていた。 いくら強がったって辛いものは辛いんだ……。 きっとベルフォートだって……。 僕は彼女を見つめる。 ベルフォートは僕の視線に気がつくと、サッと顔を逸らした。 「おーい。今日はこの辺りで休むよー」 少し先でファーが手を振っている。 道の横に細い道がある。 その先は少し開けているようだ。 ファーはそこを指さしている。 僕達はファーの後ろを歩き、その開けた場所まででた。 そこには焚き火の跡や、動物の骨などがところどころに残っている。 きっと他にもここで過ごした人がいるのだろう。 僕達は荷物を下ろすと、火をおこす。 おこすといっても、薪を集めて魔法で火をつけるだけだけど。 ファーは一人残り、僕とベルフォートで薪を探しに行く。 日が沈みきる前に十分な薪を集めなくちゃいけない。 僕とベルは手分けして探すことにした。
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