第15章―旅路―

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子供はガタガタと震えている。 背丈は僕より十センチほど低い。 青いローブにフードをかぶっていて、裾には泥がついている。 走って逃げたから土がはねたのだろう。 子供の靴も泥だらけだ。 「大丈夫?」 僕は子供に手を差し出す。 子供は僕の手を握り立ち上がった。 「ありがとうございます。だけどのんびりはしてられないんです……あいつが戻る前に消さないと……」 子供は真っ二つになった何かの周りに、ローブから取り出した棒で丸く囲った。 円のそばに記号を書き連ねていく。 これは……召喚陣? 彼が陣を書いてる間にも何かはブルブルと動き出し、土を取り込み始めた。 子供は記号を書く手を早める。 土を取り込んだ何かはどんどん復元し、子供に手を伸ばす。 僕は剣を抜き、手を落とそうとした。
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