第15章―旅路―

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「いえ。あなたがいなければ私は食べられていま」 「フェイア!」 少年の言葉は途中でかき消された。 後ろからファーとベルが走ってくる。 「ベルフォートが呼びに来て、なんか光が見えたから来てみたら……ってその子は?」 「何か魔物みたいのに襲われてた男の子だよ」 僕はファーに説明する。 少年はファーを食い入るように見ている。 その顔はどんどん驚きの表情へと変わっていった。 目はキラキラと輝いている。 「そっか、無事ならいいけど。君は大丈夫? 怪我とかは……」 「だっ、大丈夫です!」 少年は背筋をピンと伸ばし答える。 「うん、そのくらい元気なら大丈夫だね」 「はいっ!」 少年はハキハキと答えている。 ファーは少年ににっこりと笑いかけると僕のほうを見た。 「フェイアは? 怪我はない?」 「僕も大丈夫」 「良かった良かった」 ファーは僕の頭をクシャクシャと撫でる。 「あの……」 少年が僕達に声をかけた。
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