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少年の名前はウェインと言う。
ウェインは昔、ファーに助けられたことがあるみたいで、それ以来ずっとファーに憧れていたらしい。
魔術師になったのもファーに憧れているからだそうだ。
ファーは魔術師達の中でもそれなりに有名らしく、ウェインは嬉々としてファーと話していた。
今からバルファムに戻るのは危険だということで、ウェインは今夜は僕達と過ごすことになった。
「そういえば、さっき襲ってきたやつは魔物?」
僕はウェインに聞いた。
「あれは……」
ウェインは口ごもる。
「あれはゴーレムだよ。陣を見てわかった。完全に出来たものでは無いみたいだけどね」
「ゴーレム?」
ファーがウェインの代わりに言ったので僕は聞いた。
ウェインはばつが悪そうな顔をしている。
「土や木などを土台にして仮初の命を吹き込まれた物のことを言うんだよ。確かゴーレムを造るには魔力が込められた宝玉が必要なはずだけど……」
ファーはウェインを見た。
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