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ファーは街の奥の建物へと歩いている。
あそこが学校だったのか。
僕ははぐれないように、ファーの後ろをピッタリとついて歩く。
ファーは急ぎ足だから僕は軽く駆け足じゃなきゃ追い付けない。
見失わないように気をつけながら歩き続ける。
建物に続く長い直線の階段を上り、巨大な扉の前まで来ると、勝手に扉が開く。
僕とファーはその建物の中へと入っていった。
建物の中はとても広かった。
僕達が歩いている廊下は、横に十人くらい並んでもまだ余裕そうだ。
廊下の両端には決まった間隔で、少し狭めの廊下が続いている。
少し狭めといっても七人は並んで歩けるだろうが。
廊下と廊下の間には部屋があった。
中を見るほどの余裕は無かったが、きっと広いのだろう。
僕とファーは奥に向かって歩き続ける。
真っ直ぐ歩いていると、ようやく目的の部屋に着いたらしい。
ファーは赤い扉の前で立ち止まった。
僕も斜め後ろに立つ。
赤い扉をファーが叩くと扉が開いた。
そこはさほど広くはないが、すごいとしか言いようがない部屋だった。
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