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「どうして必要なんだ? どういう風に使うものなの?」
「魔力玉を使って自分の魔力を増幅させるんです。苦手な属性の魔法でも、魔力玉があれば簡単なものならば大体使えるようになるんですよ」
ウェインはビンの蓋を開け、青い玉を取り出した。
「これが水の魔力玉。赤は炎で緑が樹。茶色が土で黄緑が風。
これを握って魔力を集中させると……」
ウェインは水の魔力玉を握りしめた。
手が青く輝く。
ウェインの周りに水の玉が現れた。
手を開き、赤い魔力玉ものせて握る。
すると今度は赤く輝き、水の玉は少しずつ小さくなり消えた。
ウェインの額には汗が浮かんでいる。
握った魔力玉をビンにしまうと僕を見た。
「今のは水の魔力玉で、空気中の水分を集めて玉にしました。その後、火の魔力玉で水の玉だけ熱して、蒸発させたんです」
「そんなことが出来るのか! 魔力玉って便利なんだね!」
僕は魔力玉をまじまじと見つめた。
「フェイアも練習したら出来ますよ。これは魔法を操るための基礎ですから。そのうち先生から渡されるはずです」
ウェインはビンを本棚にしまう。
「そうだ。校内を案内しますよ! まだどこにも行ってないでしょう?
このあとに授業は入ってないですし、食事までには時間が余ってますから」
「本当に? 助かるよ!」
「じゃあ、行きましょうか!」
ウェインは扉を開けて外に出る。
僕もウェインのあとについて外に出た。
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