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僕達は部屋から出て、階段を降りる。
まずは寮の下の階へ行った。
「まず、この学校はコの字型になっています。寮があるのは出っ張ったところの右側です。
えっと、この階には図書館と研究室があります。図書館はこの階の一番奥。反対側の出っ張り部分です。
図書館に閲覧禁止の区域があるので、そこには行かないように気をつけて下さいね。司書の人に罰せられますよ」
ウェインは遥か彼方にある曲がり角を指差しながら言った。
「研究室は先生や生徒が魔法の実験などをするところで、生徒は先生同伴でなければ入れない部屋です。先生と二人きりの授業をするときによく使われますよ」
ウェインはそこら中にある扉を指差しながら説明する。
僕は聞き漏らすことがないように、真剣にウェインの話を聞いた。
「二人きりの授業というのは成績が悪い人か良い人にしか行われないんですよ。僕はまだ受けたことがないんですけど、先生によってはかなり厳しいらしいです」
「てことは、中はどうなってるか知らないんだ?」
「はい。だけど話を聞く限りでは、不思議な薬品や魔具が沢山あるらしいです。
もちろん、先生が担当する教科に関する道具だそうですけど」
「へぇ~」
僕は頭のなかで想像してみようとした。
だけど魔具や薬品というのがよく分からなかったので断念した。
成績が悪いから研究室に入りました、ってことにはならないように気をつけよう……。
「じゃあ下へ降りましょうか」
僕達はまた階段を下りていった。
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