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「ここにある扉の向こうは魔具庫になってるんです。特別な授業や召喚するときに必要な道具はここから取り出すんですよ。
普段は鍵がかけられていて、その鍵は先生が交代で管理しています。
魔具庫に入っている魔具は、少し危険だったり貴重だったりするものなので、先生の許可無しに持ち出すのは禁じられてます」
「てとこは、こっからウェインは持ち出したんだ?」
ウェインはギクッとする。
「まぁ……そうですね」
もごもごとウェインはうつむきながら話す。
僕はクスッと笑い、ウェインの肩を叩く。
「あんまり気にするなよ。そういえば、あれはちゃんと戻せたの?」
「ふったのはフェイアじゃないですか。宝玉は授業で魔具庫に入った時に戻しましたけど。あまりその話しないで下さいよぉ」
ウェインはすねたように言った。
だがすぐにプッと吹き出し、2人で笑いあった。
「校内は大体こんな感じです。わからなかったら聞いて下さい。じゃあ戻りましょうか」
「そうだね。校内って広いから、少し歩きつかれたよ」
ウェインはにっこり微笑むと、階段へ向かう。
僕は時々振り返り、ガラスの向こうの魔法陣を見つめた。
ウェインが僕の名前を呼ぶ。
僕は階段を上り、ウェインのもとへと急いだ。
部屋へ戻った僕達は、明日からのことやこの学校のことを話した。
話すと言っても僕は聞いてる側だが。
日が沈むとウェインに寮のシャワー室を教えてもらい、シャワーを浴びた。
それから夕食をとる。
夕食は1階の学食でだ。
好きなものを自分でとる方式で、僕は見たことがない料理を沢山とって食べた。
それから僕達はベッドに入り、夢の中へと落ちていった。
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