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部屋を出ると、ウェインと同じような格好をした少年が沢山いた。
年齢はバラバラで、二十歳くらいの大人の人から六歳くらいの小さい子供までいる。
殆どはウェインと同じ色のローブを着ているが、ちらほらと赤みがかったローブや青いローブを着ている人もいる。
そんな中で僕はただ一人ローブを着ていないから、すごく目立っていた。
視線が僕に突き刺さる。
僕はウェインを見失わないよう気をつけながら、その中を歩く。
階段までたどり着くと、僕達は急いで一階にかけ下りた。
急いだのは後ろからどんどん押されるからだ。
階段から落ちそうになる前に、僕はどんどん下っていく。
一階まで下りると、まずは朝食を食べた。
食堂は大勢の人でごった返している。
こんなに人がいたのかと思いながら、僕達二人はパンとスープをとって、空いていた角の席に座った。
「今日僕はどうしたらいいのかな?」
「この後、フェイアはローブをもらうために試験を受けると思います」
「試験?」
「ただ潜在的な魔力とその制御の力をみるだけの簡単な試験です。それを受けて、フロージア先生からローブと必要な道具がもらえるんです」
僕はうなづきながら話を聞く。
魔力の制御の仕方なんて全く知らないのにもう試験か……。
大丈夫なのかな。
僕は溜息をついた。
「フェイアなら大丈夫ですよ。ファリスト様が認めるくらいですから。頑張って下さいね!」
ウェインの言葉に僕は苦笑いする。
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