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「フェイア見つけました! って、その女の子……は誰?」
料理を置き、僕の隣の椅子に座りながらウェインは尋ねる。
「昨日会った変な子」
「変な子だなんて失礼な人。私はジュリアンよ。宜しくねぇ」
ジュリアンは僕を睨むとウェインに手を差し出す。
ウェインは戸惑いながらも手を握り返した。
「ウェイン、さっさと食べよう」
僕はジュリアンと早く離れたくてウェインを急かした。
ジュリアンは何を考えているのか分からない。
そんな子と一緒にいるのは嫌だ。
ウェインはジュリアンの手を離すとパンを食べ始める。
そんな僕達をジュリアンは見つめていた。
僕はジュリアンを気にせず食べ進める。
ジュリアンもゆっくりだが料理を食べていた。
料理を食べ終え、食器を片付けると僕達は食堂を出る。
そして教室へと向かった。
「フェイアの指定された教室ナンバーは?」
「えっと……Bの7……だって」
僕は紙を取り出し確かめる。
「じゃあ同じ教室なんですね! 早く行きましょうか」
そう言うとウェインはどんどん廊下を突き進んでいく。
教室のプレートが見え始めると同時に、あの見たくもない人影があった。
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