第21章―召喚魔法―

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先生の背中を僕は睨みつけ、それからまた魔法陣を書き直す。 今度は円も図形も丁寧に書いたつもりだ。 文句なんて言わせてたまるか! 先生は教壇にあがると次の説明を始めた。 「では呪文を唱えてもらう。魔法陣に手をかざすんだ」 みんな自分が書いた魔法陣の上に手をかざした。 「魔力を集中させて唱えろ。 世界の狭間から生まれしものよ。世界の混沌から生まれし命よ。我が言の葉の契りにより、この場に姿を現したまえ。出でよ、フェアリー!」 先生が呪文を唱えると魔法陣から光があふれる。 光が消えると、魔法陣の中には一匹の妖精が丸まって浮かんでいた。 妖精の肌は褐色の肌。羽は七色に輝き、透き通っている。 髪は白く、まるで光の線のような髪だった。 妖精は体を起こし、立ち上がる。 羽をパタパタと言わせながら周りを見回す。 先生を見つけると目をじっと見つめていた。 先生はまばたきをせず、妖精を見つめる。 すると妖精は先生に一礼をした。 先生はふぅと息を吐き、僕達に向き直る。 「妖精はとてもプライドが高い。一度目があったら絶対に逸らさないこと。 妖精が一礼したら、その妖精はお前達に従うようになる。さぁやってみろ」 先生のかけ声でみんな一斉に呪文を唱え始めた。
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