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知らない暗い部屋……。
蝋燭が怪しく揺らめき……月の光が部屋の床を照らしている。
光の差し込んでいるところには魔法陣の一部が見える。
とても巨大な魔法陣。
僕は一歩後ろへ下がる。
月の光から離れたかった。
何故かは分からないが。
僕はまた一歩また一歩下がっていく。
何かが足に当たり、僕はしりもちをついた。
手探りでつまづいた原因を探す。
何かが手についた。
暗くてよくわからない。
液体なのは分かる。
なま暖かくて……鉄の匂いが微かにする。
僕の心臓がドクンと脈打った。
僕は四つん這いのまま、月明かりのもとへと向かう。
手についた何かの正体を知りたかったから。
手をゆっくりと伸ばした。
月明かりで手が照らされる。
手についていたものを見て僕は息をのんだ。
赤い血……。
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