第22章―悪夢と罰掃除―

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知らない暗い部屋……。 蝋燭が怪しく揺らめき……月の光が部屋の床を照らしている。 光の差し込んでいるところには魔法陣の一部が見える。 とても巨大な魔法陣。 僕は一歩後ろへ下がる。 月の光から離れたかった。 何故かは分からないが。 僕はまた一歩また一歩下がっていく。 何かが足に当たり、僕はしりもちをついた。 手探りでつまづいた原因を探す。 何かが手についた。 暗くてよくわからない。 液体なのは分かる。 なま暖かくて……鉄の匂いが微かにする。 僕の心臓がドクンと脈打った。 僕は四つん這いのまま、月明かりのもとへと向かう。 手についた何かの正体を知りたかったから。 手をゆっくりと伸ばした。 月明かりで手が照らされる。 手についていたものを見て僕は息をのんだ。 赤い血……。
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