第22章―悪夢と罰掃除―

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前回と同じように魔法陣を僕達は描いていた。 今回は妖精ではなく、ピクシーを召喚するために魔法陣を描く。 ドリューのそばにはルシード先生が立っている。 前回ドリューはガーゴイルを召喚したらしい。 ドリューの机の下に、召喚魔法に関する本が落ちていて、ガーゴイルのページに付箋がしてあったので分かったようだ。 ガーゴイルは低級の悪魔のようなもの。 ドリューは妖精の魔法陣を利用してガーゴイルを召喚したがそれは失敗し、あのような大惨事となった。 なので先生に呼び出され罰掃除を命じられたらしい。 しかもトイレ掃除をだ。 ドリューは結構嫌われてたようで、トイレ掃除をしている姿を一目見ようと、沢山の人がトイレに入れ替わり立ち替わり入っていったという噂だ。 僕もウェインもドリューは好きではなかったので、噂を聞いた時、つい笑みがこぼれた。 「ドリューがトイレ掃除だなんて」 「自業自得ってやつだよ」 僕とウェインは魔法陣を描きながらクスクス笑っていた。 「毎日トイレ掃除してくれていいのにな」 「本当だね」 ウェインがうなづく。 ジュリアンが僕を軽く小突くが僕はそれを無視する。 ジュリアンはだんだん僕を叩き始める。 僕はジュリアンがしつこかったので文句を言おうと振り向くと、ルシード先生が僕達を見下ろしていた。
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