第22章―悪夢と罰掃除―

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授業が終わると、僕達は先生の研究室に向かうため急いだ。 するとドリューがにやつきながら僕達の前に立ちふさがった。 「やぁ。君達。これから先生の研究室かい? 私語で罰だなんて呆れてしまうね」 ドリューはふふんと鼻で笑う。 僕は横を通り抜けようとするが、もう1人が道を塞いだ。 「せいぜい学校の為に働いて反省するんだね」 ドリューは大笑いして立ち去ろうとする。 僕はドリューの肩をつかみ、こっちに振り向かせた。 それからドリューの頭をつかんで力を入れる。 「あまり調子に乗らない方がいいんじゃないか? 君はトイレ掃除をしたと聞いてるよ?」 僕はニヤリと笑う。 ドリューが必死に僕の手を放そうともがくが、僕は更に力を込めた。 「君こそ前回の失敗をトイレでしっかり反省出来たのかな? また失敗してトイレに入り浸りにならないようにね。臭くてたまらないから」 僕はニコッと微笑みかけると手を離す。 ドリューはその場にドサッと座り込む。 僕はその間にドリューの隣を通った。 その後ろからジュリアンとウェインがついてくる。 ちょっと最後は言い過ぎたと思ったけど、まぁ、むかつく奴だからいいか。 後ろからはドリューが悔しそうに壁を殴る音だけが聞こえた。
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