第22章―悪夢と罰掃除―

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ということで、僕達は図書室の本の整理をしている。 かれこれ三時間ほどやっているが、まだまだ片付けなければいけない本が沢山ある。 本を見るだけで頭が痛くなりそうだ。 ウェインは風の魔法を使えるので、魔法を使って高いところに閉まっていく。 僕は炎だし、ジュリアンも水の魔法しか使えないので、高いところはウェインに任せている。 僕達二人は低いところの本を整理した。 「さぁさぁ! 今日やるぶんの本はまだまだあるのですから! さっさと片付けなさい!」 大きな声でマリオン先生が急かす。 マリオン先生は図書室の担当の先生だが、大きな声で話すので図書室の先生に向いていない気がした。 「ほらそこ! 手が止まってる! 夜明けまでやるつもり!?」 「すいませーん……」 僕は元気なく謝る。 何回同じことを言われたことか……少し休んでたらすぐ怒鳴る。 きっとマリオン先生は怒りすぎて早死にするタイプだな、うん。 そんなことを考えていたら図書室の扉が開き、誰かが入ってくる。 あの小ささは……キリア先生だ。 キリア先生はマリオン先生と話をすると閲覧禁止の本棚へと歩み寄り、ぶつぶつと呟きながら一冊の本を手に取った。 それをマリオン先生に見せ、カードに何か記入すると本を持って図書室を出ていった。
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