第22章―悪夢と罰掃除―

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僕はマリオン先生が見ていない隙をついて、キリア先生が借りた本のカードを見た。 本のタイトルは……『闇の力の召喚魔法』 「なんでこんな本を……?」 僕は静かに呟く。 研究か何かの調べもので使うのだろうか? 後ろから誰かが僕の肩を掴む。 僕はさっと振り向いた。 後ろに立っていたのはマリオン先生。 「アナタ……一体なにをしているのかしら? さっさと片付けなさい!」 「はい!」 先生はすごい形相で僕を睨んだ。 僕はカードをしまい、仕事へと戻る。 本はあと十冊程度だった。 早く終わらせてさっきのことをウェインとジュリアンに教えたかったので、僕はテキパキと本を片付けていった。 先生は満足そうに微笑むと、僕達に明日も頼むと言った。 僕達は明日もと言われて落胆する。 先生は当たり前でしょっ!と叫ぶと、僕達を追い出すように図書室から出して鍵をしめた。 僕は寮へと戻る廊下を歩きながら、二人にさっき見たことを話した。
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