第22章―悪夢と罰掃除―

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僕は外のざわつきで目が覚めた。 扉を開けると、沢山の人が階段に向かって走っていた。 まだ夜明け前だぞ? このみんなの異変を教えるため、僕はウェインを起こした。 ウェインは眠たそうに目をこする。 「フェイア? どうしたの……まだ早いよ……?」 「なんかみんながおかしいんだ。急いでるみたいで……」 僕は扉を指差す。 ウェインは体を起こすと、扉を少し開けて廊下を見る。 「確かに様子がおかしいね。何かあったのかな……行ってみようか」 「そうだね!」 僕達は急いで着替え、ローブを羽織る。 それから一応必要なものを持って、人で溢れかえる廊下へと飛び出した。 人混みを掻き分けて先へ進む。 人を押しよける度に毒づかれた。 時には拳が飛んでくることもあり、それを紙一重でかわしながら進んでいった。 階段まで辿り着くころには僕達はヘロヘロになっていた。 それでも後ろから押されるので、休むことはできず、階段を下っていく。 階段を下るも女子も出て来ているので、なかなか先に進めない。 僕はイライラしながら間に入れる隙を伺った。
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