第23章―禍々しきもの―

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朝になり、食堂でジュリアンと合流する。 ジュリアンも教室の中は見れなかったらしい。 教室の近くに着いた頃にはもう扉が閉められていたんだそうだ。 中を見た僕に様子をしつこく聞いてくるが、僕はウェインに言ったことと同じことを言った。 ジュリアンは怪しんでいたが、しぶしぶ僕から聞き出すことは諦めた。 「フェイアが言うならきっと本当なんでしょうねぇ」 ジュリアンはきっとを強調して言った。 「だから本当だってば」 「仕方ないから信じるわよ。それよりも、早く食べてくれないかしら? 授業が始まるわよぉ?」 ジュリアンはクスリと笑うと食堂から出ていった。 僕達は時間を確かめ、急いで食べ物を口に運んだ。 のどにつまりそうになったが、水で流し込む。 食器を片付けると、僕とウェインは走って教室に向かった。 教室の扉を開けてジュリアンを探し出し、隣に座る。 ジュリアンはクスクス笑っていた。 「だいぶ走ったのね。息が切れてるわぁ」 「なんで……もっと早く教えてくれなかったんだよ」 「知ってると思ってたの。でもちゃんと教えたでしょ? 遅刻しなかっただけいいじゃない」 ジュリアンは笑う。 「そういう問題じゃ……」 「先生がきたよ。二人共」 ウェインが僕達に言う。 僕は本と魔力玉を取り出して机の上に置いた。
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