第23章―禍々しきもの―

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僕は一人、明かりがついていない暗い廊下を歩いていた。 ゆっくりと気配を消しながら進んでいる。 人の気配は全くしない。 僕は周りに注意を払いながら歩んでいった。 いきなり人が曲がり角から現れる。 僕は廊下の壁に背中をくっつけて、静かにやり過ごす。 あの人はルシード先生だ。 僕が歩んできた方へと向かっていく。 僕はバレないように、ルシード先生の後ろをついていった。 だけどおかしい。 僕はさっきベッドに横になって眠ったはずだ。 それに悪魔が学校内にいるので、夜に寮の外を歩き回ることは禁止されている。 なのに僕は歩き回り、先生にもバレずにあとをつけている。 僕は違和感を感じつつも、先生の後ろを少し離れてついていった。 先生は校内の見回りをしているのだろうか。 廊下を縫うように歩き続けている。 時々僕の気配がしたのか、後ろを振り向く。 僕はその度に壁にくっつき、先生が進み始めるのを待った。
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