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「あの……先生?」
「なんですかぁ、ジュリアン・ラーゴさん?」
ジュリアンはローラ先生に話しかける。
「魔具庫から借りたい物があるんですが……」
「何を借りたいんですかぁ?」
「ユニコーンの血を借りたいんです」
「何故、ユニコーンの血を?」
ローラ先生は訝しげにジュリアンに訪ねた。
「ユニコーンの血を使って魔法薬を作りたいんです。治癒の魔法薬なので……どうしてもユニコーンの血が必要で……。
親戚が重い病気なんです! もう薬も効かなくなっていて……いつ死んでしまうかわからない状態で……。
ローラ先生なら分かってくれますよね!?」
ジュリアンは軽くうつむきながら言った。
上目遣いでローラ先生の顔を見る。
「他の先生には頼めないので……お願いします……」
「そんな大変な事情があったのねぇ。いいわ、ついてきて」
先生はそう言うと、鍵を持ち、魔具庫のほうへ向かう。
ジュリアンも先生について歩いていった。
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