352人が本棚に入れています
本棚に追加
魔法応用の授業中、僕達は一番後ろの席に座り、本を立てた。
「フェイアの名の下に……出でよユーノ」
僕が呟くと、手の上にユーノが現れた。
「ルシード先生は怪しい動きはしてない?」
─―していません。授業が終わった後は、真っ直ぐ研究室に戻っています。他の方とも殆ど会話はせず、出ていっても図書室か食堂くらいにしか行っていません。
ユーノは僕の頭の中に語りかける。
僕はユーノが言ったことをウェイン達に伝えた。
「ルシード先生じゃないんじゃないかしら?」
ジュリアンが呟く。
「なんも結果得られてないなら犯人ではないでしょう?」
「まだ二日しか経っていないんだ。そんなにすぐには結果は得られないだろ?」
僕はジュリアンに言った。
ジュリアンははいはい、と言うとシリア先生のほうを見た。
「ユーノ、引き続き頼んだよ」
─―任せてください、フェイア。
ユーノは炎をあげて消えた。
僕とウェインも先生のほうを見る。
頼むから僕の考えよ……当たっていてくれ……。
僕はそう願いながら授業を受け続けた。
最初のコメントを投稿しよう!