第25章―疑わしき人―

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魔法応用の授業中、僕達は一番後ろの席に座り、本を立てた。 「フェイアの名の下に……出でよユーノ」 僕が呟くと、手の上にユーノが現れた。 「ルシード先生は怪しい動きはしてない?」 ─―していません。授業が終わった後は、真っ直ぐ研究室に戻っています。他の方とも殆ど会話はせず、出ていっても図書室か食堂くらいにしか行っていません。 ユーノは僕の頭の中に語りかける。 僕はユーノが言ったことをウェイン達に伝えた。 「ルシード先生じゃないんじゃないかしら?」 ジュリアンが呟く。 「なんも結果得られてないなら犯人ではないでしょう?」 「まだ二日しか経っていないんだ。そんなにすぐには結果は得られないだろ?」 僕はジュリアンに言った。 ジュリアンははいはい、と言うとシリア先生のほうを見た。 「ユーノ、引き続き頼んだよ」 ─―任せてください、フェイア。 ユーノは炎をあげて消えた。 僕とウェインも先生のほうを見る。 頼むから僕の考えよ……当たっていてくれ……。 僕はそう願いながら授業を受け続けた。
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