第26章―暴走―

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階段は暗く、明かりがついていない。 しかも階段の周りだけは魔物の姿もなく、気味が悪いほどに静まり返っていた。 僕達は顔を見合わせた。 ウェインもジュリアンも不安そうな顔をしている。 「ここから先は来なくてもいい。僕の考えが正しければ……この下はかなり危険なんだ。 だから引き返すなら今のうちだよ」 僕は真剣な顔をして言った。 ウェインは下を向くが、ジュリアンは一歩踏み出す。 「今更引き返せるわけないじゃない。それにフェイアだけには任せてられないわ。私も行くわよ。 一人じゃ無理だって言ったのは貴方だしねぇ」 ジュリアンはニコリと笑う。 だが顔とは裏腹に足は小刻みに震えていた。 「僕も行くよ…! 僕だって役に立つかもしれないだろ!」 「ウェイン……」 ウェインは唇を噛み締めながら言う。 その目には恐怖が浮かんでいるが、決心したようだ。 「わかったよ。そうだ、ウェインに頼みたいことがあるんだ。僕の机から剣を持ってきてくれないかな?」 「剣を……?」 ウェインは聞き返す。
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