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階段を降りていくほど、空気が冷たくなっている気がした。
重い空気が僕達二人にまとわりつく。
何かに上から押さえられているような圧迫感もあった。
ジュリアンの額には冷や汗が浮かんでいる。
口も震え、怯えていた。
僕はジュリアンの手を握って歩く。
ジュリアンは僕の行動に少し驚いたようだが、強く握り返してきた。
僕はジュリアンを見てから、前に向き直り、階段を下る。
僕達は出来るだけ早く降りていった。
そしてついに出口が見えた。
少し顔を出して周りを見回す。
人の気配は全くしない。
生き物の気配も近くにはしなかった。
僕は後ろに立っているジュリアンに目で合図をし、足音を忍ばせながら階段から離れた。
壁を背にしてゆっくりと歩く。
壁を背にするのは、後ろから襲われないようにするためだ。
悪魔が壁をすり抜けられないことを前提に考えてだが。
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