第26章―暴走―

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「ジュリアン大丈夫?」 僕はジュリアンに向かって言った。 「大丈夫よ……フェイア、私は何をしたらいいのかしら……?」 ジュリアンは一回深呼吸してから言った。 声からも怯えていることがわかる。 僕は出来るだけ落ち着いて話した。 「ジュリアンは魔法陣を描いてほしいんだ。それも巨大なやつを。 きっと召喚するための魔法陣はもう描かれている。その一部を描き直して、送還魔法陣にして欲しいんだよ」 「送還の……魔法陣……」 「送還の魔方陣は全て共通だし、ジュリアンは魔法陣を描くのが僕より早いから、ジュリアンに頼んだ方が効率がいいんだ。出来るよね」 「勿論よ。やってやるわ」 ジュリアンは力強く答えた。 僕はジュリアンに微笑みかける。 「でもフェイアはどうするの?」 「僕は先生の気を引く。ジュリアンに気付かせないようにするんだ。もしジュリアンに気付いてしまったとしても……僕が命を賭けて守るから」 僕は笑いかける。
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