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「僕の命が危ないのはわかってる。勝てる見込みなんてないしね。でもこれが一番無難な作戦なんだ。だからジュリアンは魔法陣に集中して。僕が守り抜いてみせるから」
「フェイアっ……」
ジュリアンは僕に抱きついた。
僕は驚き、床に倒れる。
それでもジュリアンは抱きついたままだ。
「ジュ、ジュリアン!?」
「フェイア……絶対に生きて。死なないで……友達がいなくなるのは嫌よ……」
ジュリアンは耳元で呟いた。
「当たり前だろ。これは時間稼ぎであって、死ぬための作戦じゃない。ジュリアンを守るためなら命は賭けるけどね。
剣士として、友達を守れないのは恥だから。でも、僕はこんなところで死ぬ気なんてないから」
「絶対よ、フェイア……死んじゃ嫌だからね」
ジュリアンは僕から離れた。
僕は立ち上がり、扉を開く。
「さぁ、ルシード先生を止めにいこう!」
僕はジュリアンに手を差し出す。
ジュリアンはうなづき、手をとった。
僕達は走り、先生のいる場所へと向かった。
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