第27章―待ち受けている者―

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「な、何故ここにいるんですか……シリア先生……!」 僕の目の前に現れたのはルシード先生ではなく、シリア先生だった。 シリア先生は微笑を浮かべながら歩み寄ってくる。 「何故って? それは悪魔を召喚するために決まっているでしょう?」 シリア先生はクスクスと笑って言う。 声はいつもより力強く、低い声だった。 「まさか君達が来るとは思わなかったわ? フェイア・ウィルヘルムとジュリアン・ラーゴ」 先生はしゃがみ、僕の顔をのぞき込んだ。 僕は先生を睨みつける。 「そんなに睨みつけなくてもいいでしょう? 怖い怖い」 先生は笑いながら立ち上がり、ジュリアンのそばへと歩いていく。 僕は止めようと手を伸ばすが、相変わらず体は動く気配を見せなかった。 「ルシードを撒いたから安心してたんだけどね。まさか君達が来るとは思わなくて。この子がつい手を出してしまったようだ」 シリア先生はジュリアンのそばにいき何かに触れた。 すると、後ろの景色がぼやけていき、黒い姿を浮かび上がらせる。
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