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「爆炎の炎の化身よ……全てを焼き尽くす業火の化身よ……火炎の脈動を守りしその力……我が為に貸し与えよ……。
気高き古の力を、魂を、今この場に喚び出さん!!」
魔法陣が光り輝く。
僕の魔力が一気に吸い取られていくのがわかる。
足から力が抜ける。
僕は床に崩れるが、魔法陣に魔力は注ぎ続けた。
魔法陣は更に光を強めた。
魔法陣の中心が盛り上がっていく。
盛り上がった部分はどんどん形を成していく。
天井に伸びたものは巨大な翼を作り上げた。
首が伸び、顔が出来る。
顔から角が伸び、4本の太い足が胴体部分から伸びた。
目が開き赤い瞳が僕を見据える。
ウェインが後ろで小さく悲鳴を上げた。
僕は息を呑み、その瞳を見つめる。
成功した……。
『我を召喚したのは……汝か……』
低く威厳のある声で言い放つ。
僕はうなづくことしか出来なかった。
自分で召喚したとはいえ、それを目の前にするとどうしても体がすくんでしまっていた。
『そんな小さな躯で我を召喚するとは……』
「大切な人達を守るために……力を貸して欲しいんだ!」
僕はそいつの目を見て叫ぶ。
そいつは僕に向かって火を吐いた。
火は魔法陣が作り出した壁によって弾かれる。
束縛の魔法はちゃんと働いてるみたいだ。
『戯けが! 餓鬼が我の力を使うだと! ふざけるな!』
「ふざけてなんかない! いたって真面目だ! だから……協力してくれ!」
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