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「大切な人を守りたい。けど僕にはその力がない……だから……貴方の力を貸してくれ!」
僕はそいつを睨みつけた。
そいつも僕を睨む。
絶対にジュリアンを……ウェインを守るんだ。
大切な僕の友人を……守るんだ!
そいつは目を閉じた。
そして僕に頭を下げる。
『子供のくせに度胸はあるのだな。そして……我を召喚するほどの魔力……いいだろう! 我が火竜の力! 汝に貸そう!』
魔法陣が輝く。
僕の右腕も輝き始めた。
光が消えると、そこにはドラゴンのような刻印が刻まれている。
『我が小さき主人よ……我に汝の命を下せ』
僕はドラゴンを見つめた。
ドラゴンも僕の命令を待っている。
「飛んでいった悪魔を……倒せ」
『承知した』
ドラゴンは翼を広げる。
そして悪魔が使った穴を通り、空へと羽ばたいた。
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