第30章―闇の力炎の力―

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僕は街の光景を見て驚愕する。 建物は燃え上がり、その周りを人々が逃げ回っている。 魔法を使える者は、火事の被害を押さえようと悪戦苦闘していた。 僕達が呆然と街を見つめていると、ジュリアンが微かに動いた。 「ん……」 「ジュリアン!」 僕はウェインのそばに行く。 ジュリアンはゆっくりと目を開けた。 「フェイ……ア? ウェイン……も。ここは……悪魔……は?」 「落ち着いて、ちゃんと説明するから……」 ウェインはそっとジュリアンを下ろす。 ジュリアンは僕の説明に耳を傾けた。 「そんなことがあったのね……私も出来る限りのことはするわ! だから私達に指示を出して、フェイア!」 「僕も……頑張るから指示を!」 ウェインとジュリアンは僕の目を力強く見た。 「分かった。じゃあジュリアンは火を消しに回って。このままだと被害が大きくなってしまうから」 「わかったわ!」 「ウェインは人々の避難の手伝いを。特に子供をね」 「任せて!」 「僕はドラゴンと一緒に悪魔と戦う。先生が来るまでね。街のほうは頼んだよ、二人共!」 ジュリアンとウェインは頷くと、街に向かって走り出していった。 僕も二人の姿が見えなくなってから走り出した。
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