第30章―闇の力炎の力―

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すると上空に雨雲が現れ、雨を降らす。 雨はどんどん強くなり、火を消していく。 ジュリアンは驚きの表情で少女を見た。 「貴女も消すのを手伝って。魔術師なんでしょ? もう精霊が元気になってるはずだから」 「ホント……だわ……」 ジュリアンは魔力を両手に集中させた。 手元に水の玉が出来始める。 「水の精霊ウンディーネよ! 寄り集まりて泉となり、静謐なる世界へ沈め雫へと還せ! ピュアリファイアクア!」 水の玉が家を炎ごと包み込む。 そして炎を吸収した。 「ありがとう……ってあれ?」 ジュリアンが振り向くとそこには少女の姿は無かった。 ジュリアンは不思議に思いながらも、自分のすべき事を思い出し、別の場所へと向かった。
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