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すると上空に雨雲が現れ、雨を降らす。
雨はどんどん強くなり、火を消していく。
ジュリアンは驚きの表情で少女を見た。
「貴女も消すのを手伝って。魔術師なんでしょ? もう精霊が元気になってるはずだから」
「ホント……だわ……」
ジュリアンは魔力を両手に集中させた。
手元に水の玉が出来始める。
「水の精霊ウンディーネよ! 寄り集まりて泉となり、静謐なる世界へ沈め雫へと還せ! ピュアリファイアクア!」
水の玉が家を炎ごと包み込む。
そして炎を吸収した。
「ありがとう……ってあれ?」
ジュリアンが振り向くとそこには少女の姿は無かった。
ジュリアンは不思議に思いながらも、自分のすべき事を思い出し、別の場所へと向かった。
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