第30章―闇の力炎の力―

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ファーの一言で街の雰囲気は変わった。 逃げ出していた大人は街へと戻り、魔法を使う。 子供達が逃げやすいよう大人達は道を開けた。 ファーはウェインにウインクする。 「流石ですね……」 「ウェイン、フェイアは? 姿が見えないけど」 「フェイアは今……戦っています」 ウェインはファーの問いに答えると、空を見上げた。 「戦いってまさか! 無茶でしょ!?」 「多分……フェイアなら大丈夫です」 ウェインはぎゅっと唇を結ぶ。 大丈夫といいながらも、自分も不安で仕方ないのだ。 「だって彼は……ドラゴンさえも召喚できる人なんですから」 「えっ……じゃあ、あのドラゴンは……」 ファーも空を見上げる。 上空で羽ばたきながらせめぎあっている二つの影を、呆然と眺めていた。
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