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ファーの一言で街の雰囲気は変わった。
逃げ出していた大人は街へと戻り、魔法を使う。
子供達が逃げやすいよう大人達は道を開けた。
ファーはウェインにウインクする。
「流石ですね……」
「ウェイン、フェイアは? 姿が見えないけど」
「フェイアは今……戦っています」
ウェインはファーの問いに答えると、空を見上げた。
「戦いってまさか! 無茶でしょ!?」
「多分……フェイアなら大丈夫です」
ウェインはぎゅっと唇を結ぶ。
大丈夫といいながらも、自分も不安で仕方ないのだ。
「だって彼は……ドラゴンさえも召喚できる人なんですから」
「えっ……じゃあ、あのドラゴンは……」
ファーも空を見上げる。
上空で羽ばたきながらせめぎあっている二つの影を、呆然と眺めていた。
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