第30章―闇の力炎の力―

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▼△▼△▼△▼△▼△▼ 僕の肘から下は、赤いドラゴンのような腕になっていた。 指があるところには鋭い爪が生えている。 背中の痛かった部分には翼が生えていた。 僕は戸惑いながら、自分の姿を見回す。 それにさっきまで尽きそうだった魔力が溢れてくる。 体力も戻ってきた。 『汝と我を部分融合させた。これで汝も我がドラゴンの力を使うことが出来るはずだ』 「ドラゴンの……力を……」 『そうだ。さっさとあの礼儀知らずな悪魔を倒そうではないか』 「うん!」 僕は剣を握りしめ、魔力を送る。 さっきとは比べものにならないくらい巨大な炎の剣が現れた。 僕はそれを構え、空へと羽ばたく。 ベルゼブルは僕を落とそうと、大小様々な黒い玉を放ってきた。 僕はそれをよけながらベルゼブルに向かっていく。 ベルゼブルは顔をしかめると、後ろへよけた。 それから人差し指に黒い光を宿すと、縦に下ろした。 黒い光は線となり、空間を切り裂く。 ベルゼブルはその空間に手を突っ込み、赤黒い刀身の剣を取り出した。 『剣なら剣で応えようぞ……人間ごときに負けはしないがな!』 「お前は人間に負けるんだ!」 僕は両手で握りしめ、魔力を注ぐ。 剣に纏った炎は更にでかくなり、ベルゼブルに襲いかかった。
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