第31章―何気ない日常―

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それからの三日間は確かに忙しかった。 三日といっても、初日は僕は一日ずっと寝てたらしいから知らないけれど。 魔物によって壊された校舎の修復に、怪我人の治療。 結界の修復・強化もあったっけ。 先生は校舎内を走り回り、生徒も修復に励んでいた。 けどまだ完全には直っていない。 特に召喚場から空に向かって空いた穴は、かなり時間がかかるそうだ。 僕はそれを先生から聞いて少し罪悪感があった。 「フェイアー」 後ろから誰かが思いっ切り抱きついてきた。 僕の顔にかかった髪を見て、僕はすぐに誰だか理解した。 「いきなり抱きつくなよ、ジュリアン……」 「いいじゃなぁい。嫌じゃないんでしょう? 私には分かるんだからぁ」 ジュリアンがニヤニヤしながら僕の顔を覗き込む。 僕はジュリアンを無視して歩き続けた。 「無視しないでよぉ」 「僕は急いでるんだよ」 「あぁ、フロージア様のとこに行く日なのねぇ」 ジュリアンが僕の前に立ちふさがった。 僕は溜息をつく。 「そうだよ。だからどいて」 「わかったわ。じゃあ後で談話室に来てねぇ。ウェインと一緒に」 ジュリアンはそう言って僕の肩を叩く。 それからにっこりと笑い、立ち去っていった。 僕は駆け足でフロージア様の所へと急いだ。
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