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「お待たせ!」
「遅いわよぉ」
ジュリアンが頬を膨らませながら言った。
「仕方ないよジュリアン。フロージア様との話なんだから」
「でも女の子は待たせてはいけないのよぉ?」
「あまり怒ると不細工になるぞ?」
「なっ!?」
僕は笑いながら椅子に座った。
ジュリアンは僕に向かって拳を構えている。
そんなジュリアンをウェインはまぁまぁと言いながら、なだめていた。
「で、一体何するんだよ?」
「みんなで集まって話したかったの。今までずっとドタバタしてたからねぇ」
「確かにそうだね」
ウェインがうなづいた。
「僕は地下であったことも聞きたいし!」
「ウェインはいなかったんだものねぇ。私は気を失ってからのことを聞きたいわぁ」
「なら、順番に話そうか」
僕はまず、ウェインが来るまでのことを話した。
ウェインは時々息を呑みながら、僕とジュリアンの話に耳を傾けていた。
次にジュリアンに話し、ジュリアンはウェインに運んでくれたお礼を言う。
「ちょっと走って運ぶには重かったけどね」
「女の子に重いなんて失礼ねぇ。これでも、そこら辺の子よりは軽いのよぉ?」
「そこら辺の子の体重がわからないから、なんとも言えないよ」
「だからモテないのよ、ウェインはぁ」
ジュリアンはふんっとそっぽを向いた。
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