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顔を見合わせ、二人でウェインのほうを見る。
「毎日は……」
「ねぇ……」
僕達が苦笑していると、ウェインが笑う。
「二人が勉強しないなら僕が有利になるから、僕は別にいいよ?」
「有利なんかにさせないわ!」
ジュリアンが立ち上がる。
「私は今から勉強してやるんだから! 見てなさい、私のほうが先に上のランクにあがってやるわ!」
「なら僕も勉強しようっと!」
僕も立ち上がる。
「二人とも抜け駆けしないでよ!」
「ウェインがしないなら僕達が有利になるだけだから、焦らなくてもいいよ?」
僕はにやりと笑って、図書室に向かって走り出した。
ジュリアンも後を追って走り出す。
ウェインもあっと叫び、追ってきた。
三人で押し合いへし合いしながら、廊下を駆け抜ける。
僕達は小突き合いながら新たな日々を送り出した。
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