第1話

8/13
前へ
/229ページ
次へ
残念ながら、1年の時先生は私のクラスの担当じゃなかった。だから先生に私を覚えて欲しくて、大の苦手な数学を頭の良い両親に教えて貰った。 勿論、担当じゃないからって私は諦めなかった。ひたすら先生に話し掛け、私の顔を見れば「桐生…」とため息をつかれる位にまで印象付けさせる事に成功した。 そして2・3年と、恋の神様のは私に味方をしてくれた。 この2年間、私は数学係として他の生徒よりも先生の側にいる事が出来ている。 先生は数学係を、数学で100点をとった事がある生徒にしかやらせない。仕事を投げだされると困るという理由から。 それを聞いた時、1年の時から勉強していて良かったと心底思った。  
/229ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16974人が本棚に入れています
本棚に追加