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「りなってー。本っ当に魁皇好きだねー」
瑠美が私の買ったオレンジジュースを飲みながら、私に言う。
「呼び捨てにしないで!オレンジジュース返して貰うよ?」
「はいはい。魁皇先生のどこが良いのかねぇ…」
瑠美はわざと先生を強調して言う。
「どこって…全部。あの顔、あの声、仕種。もう本当に全部好き」
手を組み、私は目を閉じて瑠美に話す。
「でも確かに先生って、女子生徒に人気だよね。りなに勝ち目あるのかなぁ?」
瞳子も、私が買った紅茶を飲みながら冷静に分析する。
「分かってるよー…だから勉強も頑張ってるし、毎日会いに行ってるし…」
「うざがられてるし?」
瑠美が今度はうひゃひゃっと笑って私を見る。
「うざがられてないもん!……多分」
そりゃあ3年間好き好き言ってるけどさ。
一応“うざい”とは言われた事ないし。
でも…先生は優しいから、心ではうざいとか思ってるのかな。
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