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君は、死んだの…?
ねえ、どうして?
私は泣くことさえ出来ず、ただ立ちすくむ。
硝子のような灰をかき集め、胸に抱く。
君の匂いがした…
君は、もう私を抱くことは出来ないんだね?
もう君と口づけすることも出来ないんだね?
もう、過去なんだ…
君の存在は、本当に過去なんだね。
君の為に流した涙さえ、もう出ない。
君がいなくなって、私は初めて気付く。
折れるほど抱きしめ、離さなかったなら…
君は…君は、私の腕で灰になることはなかっただろう…
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