序章

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「その子供をわたせじじい!」 凄く大きい声で若者達が怒鳴っている。 「わたさんぞ!この子はわしが護るんじゃ!」 もう七、八十の老人が男の子を背に若者達から護っている。 「じじい…それ以上邪魔してみろ?殺すぞ?」 それでもどかない老人をみて若者の一人が… 「ウィンドショック!」 と唱える。すると、小さな風の衝撃波が老人に当たる。 「ぐぅっ!」、と老人は呻き声をあげた。けれど倒れず、また男の子を護ろうとした。 「じじいっ!そんなに死にたいのか!」 「………」老人は答えず、無言で男の子の前に居る。 「そうか望みどうりに殺してやるよ!」 と言い放ち、剣を抜き一思いに老人を切り裂いた。 「……………ぃさん…じいさん!」 やっと男の子が動いた。 「次はお前だ小僧!我らが主はお前がいなくなる事を望んでいる!悪く思うなよ。」 若者が切り掛かってきた……… ばっ! 「……………夢か……」 夢の中のあの日俺は十歳それが俺の初めて人を殺した日だ………
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