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しばらく三人で考えていたが答えは出ず、数分が経つ。
「父さん。エレン・ファウベルが目を覚ましました」
訓練所に入って来たのはローズ。
エレンが起きた事を知らせに来たのだ。
このまま考えていても拉致が開かないと、目で確認しあって三人で歩きだした。
客室のソファーに寝かされていたエレン。
目を覚ましたのと同時に、右手を天井にかざした。。
「勝った、んだよな。俺」
ボソッと呟くと三つの人影。
三人共それぞれにエレンの名を呼ぶ。
そのあとレイアが最初に大丈夫か、と尋ねる。
他の二人も心配そうな顔。
なんか悪く思ったエレンはムクッと起き上がる。
レイアの無理するなよ、の声。
まぁ、無視。
ウルルが顔を覗いてくる。
「大丈夫なの?」
今にも泣き出しそうな顔。
これ以上心配させるまいと、最高の笑顔で答える。
「大丈夫。ありがとう」
すると、ウルルの顔が突如赤くなり、そそくさとリファの後ろに隠れてしまった。
レイアとリファは顔を見合わせて、呆れ顔、エレンははてなマーク。
その光景を少し遠くで見ていた四つの影は、と言うと。
「エレンも罪な男よ」
ちょっと古くないか?それ。
「あらあら~」
予想通りの反応、ありがとうございます。
「あれってどうしたの?」
わからない事があるなら誰かに聞こう。
でも、聞く相手を間違えない様に。
「あれはな、………エレンだけしか使えない魔法だ」
今少し考えただろ。
そんなこんなしてる内に客室のドアが開いた。
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