夏の終わりと新たな始まり

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「それで、エレン。聞きたい事がいくつかあるのだが?」 その言葉にその場にいたエレンと四体以外が頷いた。 そこから質問攻め。 夏休み、魔法、四体の使い魔、最後の攻撃、そして最後にロイターンの感じた殺気。 まず夏休みの事から詳しく説明しろ、と。 「夏休み、俺は神になった」 三人はまたそれか、と。 その他は唖然としている。 その答えに納得はしないものの、話しが進まないと困るので、とりあえず後回しに。 次に魔法。 これに関してはほとんど包み隠さず伝えた。 まず、無とは無いのではなく、無なのだと言うこと。 無の中にも何種類かあり、そのうちの重力、消滅、変形を駆使して戦って居たこと。 そこから最後の攻撃をかわしたのも魔法か?と聞かれたので、レイアでも解る様に説明する。 あの時のエレンの身体では動く事もできなかった。 だから動かなかった。 動かしたのは、相手が認識している自分の位置。 つまり光の反射により相手の目に映る自分の位置を変えたのだ。 変形の魔法で光の屈折角度を変える。 これを成功させるには、相手が自分から一瞬でも目を離す事。 絶対の必須条件。 その時その場にいた全員が思い出した。 ロイターンが、攻撃を仕掛ける前に吹いた一瞬の風。 あの時一瞬、ほんの一瞬エレンから目を離した、気がしない事も無い。
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