昔の記憶

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ある荒れ地… 一人の女が走っていた 何かから逃げるように そこに黒ずくめの顔が白い男が現れた 「――――!あの人に言われたの?!この子は渡さない!!」 「違う…君達を助けに来た 校長からの手紙だ…」 女は手紙の判を見た 「そう、あの方が…」 すると女は抱いていた赤ん坊を男に渡した 「――――、この子お願いね 名前ね、決まってないの 時間がないわ…これから言うことちゃんと聞いてね」 「あぁ」 男はぎこちなく赤ん坊を抱き直し、眠っている赤ん坊に愛しそうに微笑んだ それを見て女はフフフと笑う 「あなたにだからこそお願いするわ この子をちゃんと校長のもとに連れて行ってね?」 「あぁ、だが君はどうするのだ?」 「私にはまだやらなきゃいけないことがあるわ この子のダミーと一緒にあの人から逃げて時間を稼ぐわ 校長がなんとかしてくれるまでわね」 「そうか」 「次に、この子の名前決まってないから 貴方が名付け親になってあげて この子が大きくなって親代わりがいなくちゃ可哀想だもの」 「我輩がか!?無理だおまえが決めればいいだろう!」 「…いいわよ、じゃあジェームズかリーマスに頼むから」 「…我輩がつけよう いなくちゃ…とは?」 「そこ普通聞く? しかたないわね…私は魔法で異世界に行くわ」 「禁術か…異世界に行ってどうする?」 「わからないわ とりあえず生死を確認できなくするわ」 「そうか…」 「最後のお願いよ この子を…助けてあげて」 「あぁ、わかってる」 すると女は赤ん坊に杖を向け 何か魔法をかけて、ごめんねと言うと赤ん坊の左耳に穴をあけて 青い宝石…サファイアのピアスを赤ん坊の耳につけた 「それは?」 「俗に言う形見かしらね」 「赤ん坊に…」 「大丈夫よ、魔法で痛くないようにしたもの ばい菌も入らないわ」 そして女は 「私は行くわね ありがとう ごめんね さようなら…セブルス」
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