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「飯~……あれ?飯っスよ?」
バンバンとテーブルを叩く八房君
「恐らく……食事もポルターガイストのシステムによって管理されてたのでしょう……お預けですね」
カウント君は窓を眺めた後トコトコと歩いて出ていった
窓から綺麗な花が咲いた花壇が見える
「マジかよ!復旧するまで飯食えねぇの?」
すごいガッカリな顔の人達
しょうがないじゃない
「私は少し探険してくる」
せっかくだもんね
妖精の国なんてもう来れないかもしれないし
食堂を出てロビーへ
石の壁
突き出た可愛いランプ
赤い絨毯が階段まで続く
階段を登り
突き当たり
右の通路から微かな風
風を頼りに右に折れる
突き当たりの角を左
顔を上げると長い廊下に幾つかのドア
右側に大きな窓が
バルコニーだ
ドアが開いたままになってる
…………すごくいい眺め
広いバルコニーへ出る
久しぶりに新鮮な空気を吸った気がする
眼前に広がる大きな湖
日の光を乱反射して眩しくキラキラ光る
湖を更に森が囲んで切れ目には橋に続く石畳の道が続く
風にそよぐ森
ザワザワと声を上げる
橋を辿るとセタンタ君が欄干に寄り掛かり腕組みしてる
真面目ねぇ
もう少し手前にはカウント君
花壇の前をウロウロしてる
何してるのかな?
やがて立ち止まり花を一本だけ摘む
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