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「てめえ!何すんだよ!」
そう言いながら数人の男子生徒が真奈美の体を蹴りはじめた。ドカドタ。
クスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクス
最初はこんなんじゃなかった。入学式したばかりはこんなんじゃなかった。イジメなんてなかった。みんな、あんなんじゃなかった。二週間前のあの出来事がすべての始まりだった。
真奈美は入学して少したった今でも、友達が一人もいなかった。そんな真奈美を見てきにかけてくれたのは。野木、野木光一郎だった。
ある日のこと。今日も野木のまわりにはたくさんのクラスメイトが男女とわず。幅広かった。先生からの信頼も真奈美なんかよりも強かった。
そして昼休みにて。真奈美は今日も一人で昼ご飯を食べていた。あー惨めすぎる。
「河井さんだっけ。」
顔をあげると。目の前には野木が。優しい笑顔で真奈美を見つめていた。
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