四章

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  竜牙たちは和服美人と別れ、店内を歩く。 「あの…竜牙さん。…ここはどこ何ですか?」 光は竜牙を見上げる。 「ここは呉服店だ。 俺の家はしきたりで家の者は中にいるとき、和服を着ていないといけねぇ。 だから、光の服を選びに来たってわけだ」 「なるほど……だから呉服店ですか……」 「どんなのがいいんだ?」 「私、そういうのはあまりわからないので、竜牙さんが選んでください」 「そ、そうか…」 竜牙はしばらく店内を見て回る。 「…うーん…これなんかどうだろうか…」 薄水色の布を手に取り、光にあてる。 「うん、合うな」 竜牙は頷き、光にその布を渡す。 布を受け取った光 「え?…こ、こんな高級な布……竜牙さん!」 布の感触でわかるのか、光は布を竜牙に返そうとした。  
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